【要約】敗者のゲーム|投資で勝つには「何もしない」が最強の戦略だった

書籍

はじめに

「投資とは勝者のゲームではなく、敗者のゲームである」

チャールズ・エリス氏の名著『敗者のゲーム』は、“インデックス投資”の合理性と、個人投資家が取るべき姿勢を理論と実証の両面から解説した投資書のバイブルです。

本記事では、本書の核心をシンプルにまとめ、実践へのヒントを解説します。


本書の基本情報

  • 著者:チャールズ・エリス(Charles D. Ellis)
  • ジャンル:投資理論・資産運用・金融行動学
  • 原題:Winning the Loser’s Game
  • おすすめ度:★★★★★(初心者〜中級者に最適)

「敗者のゲーム」とは?

著者は、テニスの例を使って次のように説明します。

  • プロの試合(勝者のゲーム):相手の弱点を突いて自分が得点する
  • アマチュアの試合(敗者のゲーム):自滅ミスによってポイントが動く

投資も同じ

個人投資家がプロに勝とうと無理な売買をしても、“自滅(ミス)”する確率が高い

→ だからこそ「市場に長く、静かに居続ける」ことが成功への鍵。


本書の主張・ポイント

1. 市場平均に勝つのは極めて難しい

  • アクティブ運用の多くは、手数料・タイミングの失敗で市場平均を下回る
  • 市場の効率性が高まる中で、“勝つこと自体”が困難に

2. インデックス投資こそ合理的な戦略

  • 手数料が低く、リスク分散が効いている
  • 売買回転率が低く、税金の負担も最小限
  • 米国・世界株インデックスなどが代表的

3. タイミングを図る投資は「罠」

  • 市場は予測できない
  • 「今が買い時」「そろそろ暴落」は勘や感情による幻想

4. 自分の「投資方針書(IPS)」を持つ

  • なぜ投資するのか
  • どんな資産配分にするのか
  • どうなったらリバランスするか

書面で決めておくことで、暴落時にも「冷静さ」を保てる。


印象に残った言葉

「市場は理性を持たない。だからこそ、投資家には理性が必要だ。」

「勝つことではなく、負けないことが成功への最短距離」


読後に得られる気づき

  • 短期売買やアクティブファンドに賭けるのは危険
  • 長期・分散・低コストの重要性を理解できる
  • 感情と投資を切り離すことの難しさと大切さを痛感

こんな人におすすめ

  • 初心者で何から始めてよいかわからない人
  • アクティブ投資に疲れた経験がある人
  • 投資信託やロボアドに任せきりの人
  • 資産形成を「戦略的」に行いたい人

おわりに

『敗者のゲーム』は、「投資とは何か?」を根本から問い直させてくれる一冊です。

市場を読もうとするのではなく、自分の感情と行動をコントロールすることこそが、投資における最重要スキル

静かに、しかし確実に資産を築いていきたいあなたに、心からおすすめします。


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